
3歳から幼稚園・保育園等ではじめての集団生活を送る子どもも多い時期。流行時期や対応を覚えておくと、いざという時に慌てずにすみますよ。
集団生活でかかりやすい病気
病気 | 流行時期や特徴 | 主な症状 | 潜伏期間 | 注意する事 |
手足口病 | 4月~8月に流行しやすい。 (7月ピーク) 大人も感染することがある。 | 口の中、手の平、足の裏などに水疱ができる。(赤色で中心が白い水疱)発熱する場合もある。 | 3~6日。 | 活気がない、食欲がない、ぼんやりしている時はすぐに受診する。 |
咽頭結膜熱(プール熱) | 5月~9月に流行しやすい。 目からの分泌物の接触が主な感染経路で、プール以外でも感染する。 | 数日間続く高熱。喉の腫れや痛み、眼の充血、目やにや涙がある。 | 2~14日。 のどから2週間、便から30日間ウイルスが排出する。 | 感染力が強いためタオルを分けて、洗濯も別にする。 アルコール消毒剤や熱への抵抗力が高い。 |
ヘルパンギーナ | 6~8月に流行しやすい。 大人も感染することがある。 | 1~3日続く高熱。のどが赤く腫れて小さな水疱がたくさんできる。 | 3~6日。 | のどの痛みが強いために、食事や飲みものを受けつけなくなることから「脱水症状」を起こす危険あり。 |
溶連菌感染症 | 季節を問わず流行する。感染力が強いが、治療には抗菌薬がよく効く。 | 発熱と共に出るのどの痛み。舌に苺様のブツブツができる。体や手足に小さな発疹がでる。 | 2~5日。 | 処方された薬は症状が軽くなっても必ず飲み切ること。 |
季節性インフルエンザ | 季節を問わず集団発生しやすい。 急激に症状が悪化する。 | 高熱、悪寒、頭痛、関節痛、鼻水、のどの痛み。 | 1~4日(平均2日)。 | 重症化すると脳炎や脳症などの合併症を引き起こすため、早目に受診。 |
ノロウイルス感染症 | 11月~2月に流行しやすいが、季節を問わず集団発生する。何度も感染する。 | 腹痛、下痢、嘔吐、吐き気、微熱。 | 12~48時間。 | 脱水症状が起きやすいため水分補給が大切。水分が取れない時は受診して点滴などを処置が必要。 |

我が子が保育園に通い出してすぐは、毎月のように病気にかかりお休みしていました💦
アルコール消毒液が効かないウイルスはどう対処する?
ウイルスには脂質性の膜(”エンベロープ”と呼びます)のあるものと無いものの2種類にに分けられます。
膜があるウイルスは、アルコール消毒液で膜を破壊するためウイルスへダメージを与えることができます。
膜がないウイルスは、ウイルス自身の防御力が高いため、アルコール消毒液が効きにくいのです。
膜のないウイルス(ノンエンベロープウイルス)の代表はノロウイルスやロタウイルス。

保育園から「アルコールが効かないから注意!」みたいなお便りをもらうことが多いですよね。

少し前までは「塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)」で対処していましたが、塩素独特のにおいもあるし、塩素なので皮膚につくと荒れたりするので使い方が難しい…。
最近では塩素系漂白剤に代わる消毒剤として「酸性アルコール消毒液」が注目されています!
酸性アルコール液、ノロウイルスにも効果。阪大チーム。https://www.asahi.com/articles/ASN9Y5RCNN9XPLBJ013.htmlhttps://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2020/009476.php
高濃度アルコールにクエン酸(レモン水)を入れると、pHが酸性になり次亜塩素酸ナトリウムと同等の消毒効果が得られる!というもの。
自分で手作りできなくもないけど…もしもの時のために、酸性アルコール消毒液を常備しておくのがいいかもしれません♪
従来の塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)で消毒液を手作りする場合に「大阪府公式ページ」が参考になりますよ。
記事のまとめ
- 1. 手足口病
- 2. 咽頭結膜熱(プール熱)
- 3. ヘルパンギーナ
- 4. 溶連菌感染症
- 5. 季節性インフルエンザ
- 6. ノロウイルス感染症
前もって、それぞれの病気の特徴を知っておくと、いざ!という時に慌てず対処できますね。
アルコール消毒剤以外にも、塩素系漂白剤や酸性アルコール液を準備しておくと役立ちそうです。