
「アミノ酸」って、「アミノ酸飲料」とか「アミノサプリ」とか、結構耳にするけど一体なんのこと?
そう思う人も多いはず。アミノ酸のこと、学んでみよう!
1. アミノ酸はいつ発見されたの?

聞いた事がある人も多い、アミノ酸の種類である「アスパラギン酸」。1806年のフランスで、その名の通り”アスパラガスの芽”から発見されました!その後も新しいアミノ酸が次々と見つかり、1935年頃までにたんぱく質を構成するすべてのアミノ酸が発見されました。
2. アミノ酸ってそもそも何?
アミノ酸はたんぱく質を構成する材料で、何種類もつながることでたんぱく質になります。自然界には数百種類のアミノ酸が存在しますが、人間の体のたんぱく質を構成しているのは20種類だけ。食べ物から摂取したたんぱく質は、体内でアミノ酸に分解されてから肝臓に運ばれ、肝臓や全身の各組織で臓器や酵素などになるためのたんぱく質として再合成されます。
アミノ酸はたんぱく質を消化分解することで得られますが、それには時間がかかります。しかし「アミノ酸」のまま摂取すれば、消化が不要なので吸収が早く、すぐに効果が得られます。そのため、スポーツのように素早い栄養補給が必要とされる場面では、アミノ酸の形で摂るのが理想的です。マラソンなどのスポーツでみかけるアミノ酸サプリは素早い吸収に特化したものだったんですね。
楽天市場3. アミノ酸にはどんな種類があるの?
必須アミノ酸
人間い必要なアミノ酸20種類のうち、9種類は人間の体内で合成することができません。これらは食品から摂る必要があり「必須アミノ酸」と呼ばれます。筋肉の合成や傷の修復に必要な分枝鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)や芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン)などが必須アミノ酸にあたります。それぞれ健康維持に欠かせないので、必須アミノ酸をバランスよく摂るのが大切です。
非必須アミノ酸(可欠アミノ酸)
体内で糖質や脂質から合成できるアミノ酸もあります。人間のたんぱく質を構成するアミノ酸20種類の内、9種類が必須アミノ酸で残りの11種類が非必須アミノ酸です。「非必須」というと、一見摂らなくてもいいのかな…?と思いがちですが、アミノ酸は必須も非必須もバランス良く摂取することが大切。例をあげると、非必須アミノ酸の「アルギニン」は成長ホルモンの合成促進や免疫力アップ、「グリシン」には不眠の改善や睡眠の質の向上、「アスパラギン酸」にはエネルギーの産生、「チロシン」には脳機能の向上作用などがあります。種類が多いので、大量に摂取するよりもバランスよく摂ることが大切です。
4. アミノ酸と味は関係ある?

アミノ酸にはそれぞれ味があり、なかでも「グルタミン酸」や「アスパラギン酸」は5つの基本味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)のひとつである「うま味」のもとになっています。グルタミン酸は出汁などに使われる昆布のうま味のもとであり、チーズやトマトなどにも多く含まれています。
うま味調味料
食品の成分表示でよく見かける「調味料(アミノ酸等)」とは「昆布のうま味を出すためのグルタミン酸ナトリウムを使っている」という意味です。これは「うま味調味料」とも呼ばれていて、食品衛生法により食品添加物の調味料に分類されています。
味のあるアミノ酸
うま味調味料に使われるアミノ酸以外にも、味があるアミノ酸がいくつか存在します。
うま味・・・ グルタミン酸、アスパラギン酸
甘 味・・・ グリシン、セリン、アラニン、グルタミン
苦 味・・・ アルギニン、チロシン、ロイシン、システイン

看護師の授業でバリンロイシンイソロイシン…と呪文のように暗記した記憶があります!
アミノ酸って食事だけでなく、健康な身体とも密接に関係しているんですね。
まとめ
1. アミノ酸は1806年にアスパラガスの芽から発見された
2. アミノ酸はたんぱく質を構成する材料で、人間の体は20種類のアミノ酸で構成される
3. アミノ酸は大きく「必須アミノ酸」「非必須アミノ酸」に分けられる
4. 味のあるアミノ酸は数種類存在する