産業保健師は求人も情報も少なく、やっとの思いで転職できても実は後悔している…なんてことも。
この記事を参考に、転職に関する情報を集めて後悔のないよう準備していきましょう!
職場の人間関係の問題
産業保健師は企業内でも採用人数が少なく、1人職場あるいは2~3人の少数グループであることがほとんどです。
2~3人の少人数体制の保健師が配置されている場合、先輩にあたる人と相性が合わず、がうまくいかない場合にストレスや不満が高まることがあります。
少人数のため逃げ場もなく、先輩同志ですでにコミュニティが作られ、新参者は冷たくあしらわれることも…。また、先輩同志の中が悪く、「どちらの味方につくか?」で悩まされることもあります。
少人数ならではのデメリットと言えますが、転職や退職理由の一番は「人間関係」のため、軽視はできません。
産業保健師の選考では、1次面接で一緒に働く保健師さんが面接官になることも多く、そこで未来の同僚の雰囲気をしっかり観察しておくことが大切です!
実際に何社か受けた中で、1次面接に現役保健師さんがいた企業がほとんどでした!最初の自己紹介を聞き逃さないようにしましょう♪
そして、1人職場の場合も同じように人間関係で悩むことがあります。
「他の産業保健師がいないのになんで?」と思う人もいますが、産業保健師の仕事は従業員のために職場環境を変えたり、健康指導を行うことです。
つまり…会社の偉い人を相手にしながら、改善策をアピールする場面が多くなります。
ところが健康経営や保健衛生に興味のない管理職ばかりだと、案がなかなか通らずストレスになることも…。
医療機関であっても企業であっても、人事異動や入退職があるので人間関係に悩まされるかどうかは「運」のようなもの。
あなたの職場や同僚が、みんな話しやすいいい人達ばかりであることを祈っています❄
期待との不一致
転職前に期待していた業務内容や職場環境が実際と異なる場合、不満や落胆を感じて後悔することになります。
例えば、「産業保健師としてメンタルヘルスに力を入れたい!」と思い入職をして、実際に働いてみたら「メンタルヘルス業務は外部委託していた…」という場合、かなりガッカリしませんか?
期待との不一致をなくすためにも、事前にしっかりと企業研究をすることが大切。
可能な限り、具体的な業務内容や勤務形態、残業時間などを会社HPや口コミから調べ、不明な点があれば必ず面接で聞くようにしてください。
面接で聞いても失礼なことはなく、逆に「ここまで調べて来たんだ」と思ってもらえると思いますよ!
私は実際に「時短勤務で問題ない仕事量か?」「早出や遅出などの頻度はどれくらいか?」を面接官だった保健師さんに聞きました。入職前に、働いている自分をイメージできるくらい具体的に情報を集めるのがいいですね!
給与や福利厚生の低下
転職先の給与が予想よりも低い場合や提示年収が募集要項の内容と違っている場合など、後悔することがあります。
また、看護師からの転職では夜勤手当や危険手当などがなくなるため、基本給だけでは年収が下がることも多く、「こんなはずではなかった…」と後悔してしまいます。
福利厚生面では、会社のHPで確認していたものの…実際は正社員しか利用できず、契約社員やパートで入職した場合は適応外だった…なんてことも。
面接でいきなり「給与や福利厚生」の話をするのはイメージダウンになるので、転職エージェントさんやアドバイザーがついていれば、その方を仲介して聞いてもらうのがいいですね。
私は看護師時代より年収が下がりましたが、その他のメリットが大きかったので転職に踏み切りました!
キャリアの停滞
看護師の勤続年数が長くなればなるほど、そのキャリアを手放して産業保健師になることは勇気がいります。
一大決心をして産業保健師になっても、企業によってキャリアパスは様々…。
産業保健師は一般職に部署異動や役職があるようなのキャリアコースとは違い、人事部や総務、時には経営層直属の独立した部門で活躍します。そのため、勤続年数が長くても役職や階級が上がらず、定年まで「平社員」という場合も。
特に1人職場の場合は部下や後輩も入ってこないため、後輩指導やマネジメント、産業保健師育成…などを将来の目標にしている人は、大きなギャップを感じてしまうことでしょう。
産業保健師のキャリアパスは、企業によって様々です。誰もが知っている大企業でも、産業保健師に地位や役職を与えている場合は少ないため、長く働くことを目指すなら、必ず面接時に聞くようにしてくださいね。
面接でキャリアパスを聞いて「派遣3年→契約社員5年→正社員→(その後は平社員)」と言われて、条件はかなり良かったものの辞退した企業があります…。
地理的な問題
転職によって引っ越しなど、居住地の移動が伴う場合、新しい環境や生活様式に適応するのが難しい場合があります。
特に子育て世代の中でも、幼稚園・保育園にお子さんを預けている場合では、引っ越し時期によっては行きたい幼稚園・保育園の定員オーバーで入園できない…という場合も。
せっかく転職に成功しても、子どもを預かってもらえないと働きに出ることができません…。
何事も下調べが大切。企業によっては「企業主導型保育園」を経営していて、「従業員枠」で預かってもらえることもあるので、企業研究をして分からない場合は、面接で尋ねてみましょう。
最近の面接では、ジェンダーや結婚、出産、家族構成など業務に関わること以外への質問はNGとされますが、それでも「業務上の配慮が必要か確認したいので…お子さんは何歳ですか?」など、聞かれることがほとんどです。
面接で「結婚のご予定はありますか?」と聞かれた例もあり、そのような質問をする企業はこちらから願い下げ!と言えるくらい、強気でいきたいですね。
記事のまとめ
- 1. 職場の人間関係
- 2. 期待との不一致
- 3. 給与や福利厚生の低下
- 4. キャリアの停滞
- 5. 地理的な問題
これらの理由や他の要因によって、転職後に後悔を感じることがあります。そのため、転職を考える際には慎重に計画を立てることや、可能な限り情報収集・企業研究を行うことが重要です。
面接で失礼なことや倫理観に関わることを聞かれた場合、その企業の経営層は頭の固い考えの人が多いのかも…。条件やネームバリューだけで決めずに、面接の雰囲気で合わない!と感じたらキッパリと他を探すのも大事なことだと思います。